2016年に開催された「大町みずえ会六十周年展」で、
羽田智千代が会場の壁に貼り出していた文章です。
長年、小学校教師として子どもたちと向き合い、
「子どもたちに教わった〜」と語り続けた
羽田智千代の教育観がよく表れているように思います。

子供の絵を飾った。
どの絵も何かを語りかけてくる。
その声をしっかり聴き取ろうと、
耳を、目を、五感すべてを注意深く開く。
笑っているものがある。
精一杯楽しんで描いたのだろう。
見ている人を和ませてくれる。
じっと、いつまでも見入っていたくなる。
作者が楽しんで描ききった絵は、
どことなく作者自身を彷彿させる。
子どもの絵を見るとは、
その子の心を感じ取ることではないだろうか。
大人は絵面だけで、
子どもの作品を見誤ってはならない。
とくに、表面的な上手い・下手だけを基準に見てはならない。
大人の目から見れば形がいびつだったり、
俗に「下手」と判断されてしまう絵であっても、
作者自身は気持ちよく描き切っており、
見る者をとても楽しませてくれる。
そういったことは沢山あった。
大町みずえ会は、
上手い、下手を気にせず、
自由に、伸びやかに、楽しんで絵を描く。
そんな子どもたちが、
たくさん育ってほしいと願っている。
羽田智千代
