2012年作『流されて』です。第62回日本板画院展出品作です。
また、2013年第38回信州版画展で協会賞を受賞し、
翌年の第39回信州版画展ではポスター作品として採用されました。
極限まで要素を削ぎ落としたような構成が印象的な作品です。
制作時期を考えると、前年に起きた東日本大震災が父の心に
大きな影響を与えていたことは間違いないでしょう。
この作品には、悲しみや喪失感だけでなく、
それらを受け止めながら前へ進もうとする静かな思いも
込められているように感じられます。
何かに流される存在なのか、それとも流れの先に希望を見ているのか
――見る人によって様々な解釈が生まれる作品です。
