『静(農家)』

1984年の作品『静(農家)』です。

この頃の羽田智千代は、まだ小学校教師として働いていました。
定年まであと3年。本格的な作家活動に入る前の、
いわば助走期とでも言える時代です。

この作品は第10回信州版画展に応募され、小布施堂賞を受賞しました。

後年の鳥虫版画とは異なり、
静かな農村風景を見つめるまなざしが感じられます。

とても真面目に丁寧に彫られた作品ですが、
後年の自由奔放な鳥虫版画を見慣れた目には、
その真面目さがかえって羽田智千代らしい自由さを
まだ抑えているようにも感じられます。

この記事を書いた人

羽田智憲